スクーター変速機の仕組 【part01 構造編】
- ご存知の通り、スクーターと呼ばれるバイクたちは無段変速機を持っています。
- それのお陰で我々はギアチェンジをすることなく、アクセル操作だけで快適に走行ができるわけですが、 当然無段変速機だって機会なので消耗したりします。
- スクーターはメンテナンスフリーだーヽ(゚∀゚)メ(゚∀゚)メ(゚∀゚)ノなんてことはありません。
- 特に2サイクル車はもう大半が旧型モデルになってしまい、元々のポテンシャルを発揮できなくなってる車もたくさんあると思います。
- そんなマシンを復活させる、また当然チューニングによって変速機の性格を変えてやらなかきゃいけない。 そんな時に少しでも仕組みが頭に入っていれば格段におもしろくなると思うんです。
- と、前置きが長くなりましたが、ここからは知れば知るほど奥が深い無段変速機の世界へ足を踏み入れてしまいましょう。
- ※管理人もまだ入門したてみたいな感じなので、上級者の人には向かない内容になっております。 あと難しい質問されても答えられるか判らんので期待せずに質問してください。
- 【プライマリ】
- それではまずプライマリ側から見ていきましょう。
- こんな感じです。
- まずはここのナットを外さないと何もできませんね。
- ちなみにこの時、写真の様なプーリーホルダーで固定してやらないとくるくる回ってしまってナットに力をかけられません。
- 他にもいろいろな種類のホルダーがあるので自分のスクーターに合うものを探しましょう。アストロプロダクトで2000円程度でした。
- インパクトレンチがあればガガガっと一発なんですけどねー。なかなか手が出ない・・。
- ナットをひとつ外すとこんな感じで分解できます。
-
左から、
φドライブフェイス
φクローワッシャ
φワンウェイクラッチ
φコニカルスプリングワッシャ
φナット(これは普通か)
と言うそうです。ちなみについてる順番どおりに並べてあります。 -
あとは、
φ1.ワッシャー
φ2.プーリーボス
なる部品も取れます。無くさないようにしましょう。 - そしてこいつが噂のプーリーさんです。中に入ってるローラーが遠心力によって動くことでプーリーとフェイスがベルトを押し出し、変速していきます。
- 基本的にウエイトローラーは6個ですが、セッティングを出す場合は3個でもいいっちゃあいいみたいです。壊れたりしないんかな?
- ちなみにローラーには薄くグリスを塗ってやりましょう。
- そうすることによって、ローラーがスムーズに移動できたり、寿命が延びたりします。
- ウエイトローラー用グリスって書いてあるやつがオススメ。駆動系はすぐ熱を持つので耐熱性に富んだグリスでないと効果を発揮してくれないです。
-
こいつは
φ1.ランププレート
φ2.スライドピース
といいます。セットでプーリーに蓋をしてるみたいなモンで、こいつがプライマリ側の一番奥にあります。(多分) - ランププレートの形が変わったりすると(社外品など)変速の特性や最高速などが変化したりするらしいです。詳しくはまだ判りません。
- スライドピースは、ランププレートとプーリーの間が広がりすぎてWRの向きがプーリーの中で変わっちゃったりするのを防ぐ為にある・・・とかだった気がする。
- プライマリ側は大体こんな感じです。WRのセッティングをするときなんかはこっちだけバラします。
- ちなみにドライブフェイスのナットを組むときは、あらかじめ写真のようにベルトをセカンダリ側に押し込んでおいて、 プーリーとフェイスがベルトを挟まないようにしましょう。
- プライマリ側でベルトに余裕を持たせとかないとフェイスやナットを奥まで締めこめなかったりもするので、しっかりセカンダリ側に押し込んじゃいましょう。
- 【セカンダリ】
- 次にセカンダリ側です。こちらはクラッチやらトルクカムやらがあります。
- こちら側もホルダーを使ってナットを緩めてやります。が、その前にナット脱落防止にはめてあるOリングを外しときましょう。
- アウターを取り外した状態。
- ナットを外すと4つの部品が取り出せます。
-
左から、
φクラッチとトルクカムとなんか
φクラッチアウター
φナット
φOリング(コレも、て書いてる) - さらにこっからクラッチを取り出します。基本的にナットをひとつ外すだけ。
- ただ、ココのナットが41(アプリオの場合)と馬鹿でかくて工具が無いので、仕方なく特殊工具購入です。 オクで1000円ちょいでした。用品店でメーカー物を買ったらもっと高いですね。
- 足で軽くクラッチを下に抑えながら工具をはめてプラハンでコンコンと叩いてやるとスグにナットは緩みます。
- ナットが外れたら中のセンタースプリングの力でクラッチがびよーんて飛び跳ねるので気をつけましょう。
-
ナットを外すとこんな感じにバラせます。
φ上がクラッチ(交換するトコだったので2個あります)
φ左がクラッチセンタースプリング
φ下が41サイズの馬鹿でかいナット
φ右がトルクカムとなんか -
クラッチAssy。
φ青丸がクラッチスプリング
センタースプリングと混同しないようにしましょう。 - 左が新しいクラッチAssy、右が古いクラッチAssyです。古いほうはクラッチスプリングが1個千切れました。
- クラッチスプリングを交換するときは、写真みたいにマイナスドライバーでこじって古いスプリングを外してやって、
- ラジオペンチで新しいのを取り付けてやります。これが結構、力が必要。横綱プーリーに付属していたスプリングは白塗装が割れました。
- 今度はさらにトルクカムを取り出します。これで分解は最後。
- マイナスドライバーでこじってやればカバーが取れます。ちょっと固くて苦労するかも。
- ラジオペンチかなんかでピンを抜き取ります。
- なんか転がっとるー(;゚Д゚)
- するとこんな感じに。ようやく分解終了です。
- ピンはこんな風に装着されております。
- こちらがトルクカムさん。ようやく会えましたね(´;ω;`)ウッ…
- さっきのピンがこの溝をスライドして、セカンダリが開いたり閉じたりするようです。
- この溝の形状によっても変速の性格は作用されるようなので、ほんとに突き詰めていくと奥が深いです。 ただ、いちいち部品を買わなきゃいかんのがネックですな(´・ω・`)
- 構造はこんな感じです。まぁ一回バラしてみればすぐに判ると思いますよ。
- ほんとはこのページに全て収めるつもりだったんですが、どう考えても膨大なのでpart02作りました。
- ある程度構造が判ったら次はいよいよ各パーツの役割や走行中の動作を見ていきましょう。
- 夢のセッティング地獄まであと残り僅か!
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