スクーター変速機の仕組 【part03 セカンダリ動作編】
さて、まさかの3ページ目です。根気良く読んでくれてる貴方!ありがとう。貴方は良い人です。
といってもセカンダリ側はそんなに書くこと無い(と思う)ので安心してください!では早速見ていきましょう。
上から見るとこんなんなってます。チラっと見えるバネがセンタースプリングですね。
こいつが常に縮められて弾性力を生み出してる為にベルトを挟んでる部分は閉じて、ベルトを押し出そうとしています。
なのでアイドリング時、発進時はベルトは可能な限り、もっとも外側にあります。当然プライマリ側の逆ですね。
ちなみにクラッチはこんな風になってます。
これもクラッチスプリングが常にシューを引っ張っていて、通常時はシューとアウターの間に隙間があるためにクラッチが切れている状態なのです。
アクセルを開けて、回転数を上げると当然クラッチの回転も早くなり、遠心力もだんだん大きくなります。
(復習:遠心力=質量(重さ)×速度の2乗÷回転の中心からの距離でしたね。なので速度が大きくなると遠心力も大きくなります。)
で、遠心力がクラッチスプリングの引っ張る力より大きくなったときに、クラッチシューが外側に広がってアウターと接触してアウターが回転、つまりタイヤが回転するわけです。
ので、クラッチスプリングを固いものにすると発進する時の回転数が上がり鋭い発進ができるようになります。が、ノーマル時のエンジンパワーではやらないほうがいいです。
ハイ、それではトルクカムの動きを見ましょう。これも基本的に閉じたり開いたりするだけだと思います。
速度0の時。プライマリ側でベルトが落ち込んでいるので、セカンダリ側は外側までベルトが出てきてます。センタースプリングが常に力をかけてますからね。
こちらが最高速度を出してる時。プライマリ側がベルトを引っ張るので、セカンダリ側は落ち込んでいきます。
ハイ、大雑把に言うとこんだけです。大雑把に言わなくてもこんだけかもしれません。
ちなみにアクセルオフして、回転が弱まりプライマリ側でWRが内側に移動し始めると今度は余ったベルトをセカンダリ側が引っ張っていきます。
これはセンタースプリングが常にベルトを外に押し出そうとしているからですね。
よって、センタースプリングを強いものに交換するとより強く、言うなれば逆変速するので再加速や坂道での走行が鋭くなります。
ノーマルのスプリングでしばらく乗ってると熱ダレしてきて、再加速が鈍くなったりする場合もあるみたいなので、 3%強ぐらいのスプリングなら交換してもいいと思いますが、あまり強いものに交換するとパワー不足で性能が下がったりします。
チャンバー交換、ポート加工、ボアアップなどでエンジンパワーが上がってから強いスプリングに交換しましょう。
さて、いまのところはこれくらいしか書くことがありません。
トルクカムの形状の話とかもあるんですが、まだ私自身がスクーター初心者で良く判らないもので・・・(;・∀・)
さぁこれで一応、一通りは説明したつもりになってますが、どうでしょう?軽くイメージぐらいは掴めたでしょうか?
原理が判ってくれば、少なくともセッティングの方向性や、リフレッシュ時に必要なことは判ってくると思うので、 スクーターを弄っていこうという人はちょっと頑張ってみましょう。
まぁ俺の判り辛い説明で理解できる人なんてほとんど居ないと思いますが、なんらかの参考にしていただけたら幸いです(´・ω・`)
こちら側の世界へようこそ!

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